帝国データバンクから飲食店の倒産動向調査(2024年)
が発表されました。
2024年は、飲食店倒産が894件で過去最多を更新という結果になったようです。
新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言が発出された2020年に780件まで増えた飲食店の倒産は、コロナ禍のゼロゼロ融資や休業・時短営業に伴う協力金など、国や自治体の各種資金繰り支援策により、2022年には452件まで抑制された。
しかし、その後は各種支援策の縮小・終了やゼロゼロ融資の返済開始、急速に進行した円安を背景とした物価高の影響により、資金繰りに行き詰まる小規模の飲食店事業者が増加した。さらに、コロナ禍からの経済回復により幅広い業態で人手不足となり、人材獲得のため賃上げなどの人件費負担の増加もネックとなっていた。
(上記リンク先より抜粋)
もともと新陳代謝の激しい飲食業界ではありますが、
開店との比較で考えれば、以下の様な記事もあります。
全国の飲食店に関する2024年4月〜6月の開業数・閉店数ランキング
この状況ですが、閉店よりも開店の方が上回っているという事実です。
2024年4月から6月にかけての国内主要都市における開業・閉業動向を調査した結果、観光やビジネスを目的とした訪日外国人(インバウンド)の影響が、都市部の開業数や業態の変化に反映されていることが分かりました。
(上記リンク先より抜粋)
倒産の動向に関しては、誰しもが分かっている原因となりましたが、
その渦中で、今後どう舵取りをしていかなければならないのでしょうか。
飲食店生き残りのために
昨今の飲食店経営は三重苦とも言えます。
- 物価・光熱費上昇
- 人手不足
- 消費者の節約志向
変動コストは上がり、提供価格は維持しなければならない。
かといって、固定費(賃料)は変わらず―――
今後打つべき手を考えた時に、他店との違いをより明確にしていく必要があるのはこれまでの努力と変わりありませんが、
今行われている告知用のSNSやコンテンツ諸々は、国内や地元だけに目を向けてはいませんか?
活用するべきインバウンド戦略
ご存知の方が大多数の中で、このように書くのも今更ではありますが、
もはや海外からの旅行客を意識しないという選択肢はあり得ません。
観光庁が発表している2023年度の訪日外国人旅行客は、
コロナ以前の数字には届いていませんが、2507万人という規模です。
訪日外国人旅行者数・出国日本人数(国土交通省観光庁出典)
実に、日本の人口の約5分の1が海外からの方々だという事です。
もし、自分の地域は関係ないな。と思っていらっしゃる方がいるとすれば、
それは逆にチャンスでもあります。
周りの飲食店も同じ様に考えていると思われるからです。
近隣にある観光名所に、海外の人が全く訪れていないという事はないでしょう。
その方々は、どこで何を食べていらっしゃるのでしょうか?
たまたま見かけて店へ入る方もいるかも知れませんが、
おおよそ事前に下調べをして食べに来ていることがほとんどです。
では、どうやってその情報を得ているのでしょう?
海外の口コミサイト(例:TripAdvisorやYelpなど)や、
SNSのハッシュタグ(例:#TokyoFood #JapanEats)の活用、
Googleマイビジネスの最適化(英語で店舗情報を登録)など、
海外の人が知るための手を打つべきです。
人の問題はどうするか
前項に伴い、海外のスタッフを積極的に採用することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
もはや海外からのお客様と、海外からの労働力は、
欠かせない要素となっています。
また、積極的に海外からのお客様を誘致しようとするとなると、
ネィティブな言葉のコミュニケーションは大きな武器となります。
しかしながら、昨今の円の力を鑑みると、
日本という国は、海外の労働者の方から魅力的に映っていない状況ですので、
海外からの労働者すらも、現在は取り合いになっている状況でもあります。
また、海外から日本に来てくれる労働力の中には、
日本の食文化の技術を積極的に取り入れたいという思いから、
キッチンの希望が多くあります。
そのため、ある程度教えることのできる土壌、
日本人と分け隔てなく接する、教育する必要性があります。
まとめ
飲食店の動向は、閉店もさることながら、
開店もインバウンドに寄ったアプローチでどんどん増えています。
今後も変わらず、新陳代謝が活発に起こるでしょう。
しかし、人的問題の根本的解決には至らず、
規模が小さい地元に根差した個人事業主様や小規模経営者の店舗と、
都心部に、資本を背景にしたある程度の大きさの店舗と、
今後いっそう分かれていくのではないでしょうか。
DUE-webでは、個人事業主や小規模経営者のみなさま、
郊外に店を構える地元に根差した飲食店様の、より強みを発揮できるようなコンテンツ作りや、ウェブ戦略の提案を行っております。
上記で挙げました、
- 海外の口コミサイトへの掲載
- SNSの発信は、ハッシュタグも海外の方へ向けたものにする
- Googleマイビジネスの最適化
それに加えて、
- 動画コンテンツの用意
- 予約システムの多言語化
- 店舗メニューの多言語化
など、アプローチを海外のお客様に分かり易くすることも必要です。
ちょっとお話を聞いてみたいという方も、
是非一度ご連絡くださいませ。
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